複雑な速さの問題が出てきたら・・・ダイヤグラム編

気になった問題

前回同様,速さの問題を扱ってみたいと思います。

前回のブログはこちらから↓

状況が複雑な場合・・・

同時刻の位置関係を整理した状況図を書く←前回

ダイヤグラムを書く←今回!

では、実際ダイヤグラムを書くとどうなのか…?

ダイヤグラムのメリット・デメリット←新たに思いついたら追記します

メリット

何度も往復するタイプの問題は,ダイヤグラムを書いた方が状況がつかみやすい

砂時計型の相似が見えるので,速さの問題というより相似の問題として処理することができる。

デメリット

①書くのに時間がかかってしまう。ある程度慣れが必要。

②①に関連しますが,どんな感じで線を書いたら良いだろう?傾き(ななめ具合)はどれくらいがいいかな?など、最初の書き初めに迷いが生じ書き出しにとまどうこともあり得る。

③これは同時刻の状況図でも共通しますが、速さと比の知識がないと、ダイヤグラムに時間や距離の比を書き込むことができず、相似の問題として処理することができなくなってしまう

それでは前回との比較で、同じ問題をダイヤグラムを用いて解いてみようと思います。

問題 2015年度青山学院中等部より

ダイヤグラムを書く際もグラフの読み取りが必要になります。


解説

まずは、ダイヤグラムの外わくを作るところから始めましょう

前回の状況図同様大きく書くことをおすすめします。

家、郵便局、駅の距離感はあまりこだわらずにいきましょう。

花子の12時3分までの様子を表してみましょう

3分でそこまで進むとは考えにくいので、あまり線は伸し過ぎないようにしましょう。

次郎が花子に追いつく12時10.5分の様子を表していきましょう

次郎の方が速いので、次郎のグラフの方が傾きが大きくなります

次郎が郵便局に着いて、花子との距離の差が144mの様子を表していきましょう

144mの幅は180mよりも気持ち短ければOKです。

次郎が郵便局を出るときに、花子との距離の差が120mの様子を表していきましょう

120mの幅は144mと同じくらいになれば大丈夫です。

花子が駅に着いて、次郎との距離の差が84mの様子を表していきましょう

120mの差が縮まって、84mになりますので、花子の少し下に次郎のグラフがくるようにしましょう。

出来上がり

次郎が駅に着いた線を書いて終了です。

実際に解いてみると・・・

前回と比較してもらいたいのですが、実は解き方はほとんど変わっていません

アの時間ですが、相似を意識してもらいたかったので、緑の砂時計を使ってはみましたが、2人の速さの差が24m/分とわかっているので、旅人算の知識を使って、144÷24=6分と求めてもらっても全然構いません。

イ・ウ・エに関しては、相似が使えないので、速さに着目して求めるしかありません・・・。

結論

  • 今回の問題に関しては、状況図ダイヤグラムも最終的な解き方はほとんど変わらない
  • 試験時間を考えると、状況図の方がすばやく書けるので、本問に関しては状況図を採用した方が良い。
  • そうは言っても、状況図では対応できずダイヤグラムを用いる問題も多い。

それでは次回は、ダイヤグラムを用いる問題を扱ってみたいと思います。