2021年度第1回成城中学【算数】簡易解説

入試問題簡易解説

こんばんは。家庭教師のとしです。

今回は、2021年度第1回成城中学の算数の過去問解説をお送りします。

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ここ最近は実質倍率3.0倍程度で推移(2021年度2.7倍)していますが、今年度は上位校を目指していた受験生が流れてきて、倍率は微減したものの、受かりにくくなった印象です。

算数の問題自体は適度な難易度かつ幅広く出題されて良問に感じます。

私自身指導の際、成城を志望されていない生徒さんにも、2学期以降力試しとして、宿題に出すこともしばしばあるくらいです。

さて、今年度の問題ですが、例年通り受験生の勉強の成果が反映されやすい問題に感じました。

2番の年齢算の問題3番の30・60・90の直角三角形を利用して高さを求める問題4番の規則性の問題5番の回転体の体積・表面積の問題7番の速さの問題など塾のテキスト志望校の過去問一度は触れたことのある問題が多かったです。

それでは、各問に触れていきます。

1番 計算 ⑴☆ ⑵☆

問題

解説

解説不要だと思います。確実に取りたい2問ですね。

2番 年齢算 ☆

問題

解説

典型的な年齢算です。

2年後の年齢の比を別の記号で表すとやりにくくなるので、1つの記号で統一しましょう。

現在の年齢から2年後の年齢を表し、比例式に持ち込みましょう。

3番 円 ⑴☆ ⑵☆

問題

解説

⑵は30・60・90の直角三角形から高さを求める典型問題になります。

4番 規則性 ⑴☆ ⑵☆ ⑶☆

問題

解説

規則性が見つかれば、比較的易しめな問題だと思います。

詳しくは下記の解説を参考にして下さい。奇数の和の求め方についても、しっかりとおさえておきたいです。

5番 回転体の体積・表面積 ⑴☆☆ ⑵☆☆☆

問題

解説

⑴の体積は確実に正解したいところですが、1番下の円すい台苦手にする生徒さんが多いです。

相似比から体積比を導く典型的な問題と言えば問題なのですが、難関校を目指す生徒さんには是非とも理解して欲しい内容ですね。

⑵の表面積は落としてしまってもしょうがないですが、正解できたらかなりアドバンテージが得られたと思います。やはり、ここも1番下の円すい台の側面積が難しいです。

円すい台の側面積(簡単にですが・・・)
  1. 円すい台の側面を展開したときに、台形とみなして考える。→今回はこのやり方を採用しました
  2. 円すい台の側面を円すいの側面の一部として考える。この場合、相似比から面積比を導く必要があります。

6番 面積比 ⑴☆ ⑵☆☆☆ ⑶☆☆☆

問題

解説

6番は全体的に難しいです。⑴を確実に正解して、⑵・⑶は落としてしまっても仕方がないと思います。

⑴では2辺の辺の比から、三角形AKMと三角形ABCの比が求められます。

⑵⑶では、⑴の続きでKLを結び、三角形KBL、三角形MLC、三角形KLMの割合も求めておきましょう。

次に、KとLがそれぞれABとBCの真ん中であることから、KLとACが平行であることがわかります。(このことを中点連結定理と言います。中2の内容です。)

三角形KLP(ア)と三角形MPN(イ)が砂時計型の相似であることがわかるので、相似比が3:2であることから、ア=9、イ=4と面積をおき、これらを使って、その他の部分や三角形ABCの面積を求めていきましょう。

7番 速さ ⑴☆ ⑵☆ ⑶☆ ⑷☆

本題に入る前に、最近の速さの記事も是非ご参考ください。

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問題

解説

本問は、時刻に関する情報が多いので、状況図を採用して、整理していきましょう。

状況が整理できれば、完答も十分可能です。

8番 試行錯誤 ⑴☆ ⑵☆ ⑶☆☆

問題

解説

試行錯誤タイプの問題は、多少時間をかけても良いので、まずはしっかりとルールを理解しましょう

⑴はルールが理解できれば、易しいです。

⑵も易しいですが、モレに注意が必要です。

⑶は最後の問題ということもあり、時間が足りなかったかもしれませんが、レン君やシュウ君の持ち点の情報から、2人が出したサイコロの目が予想できます